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 ぼけ防止



@ぼけ・老化速度は遅くできる


Aぼけ・今は治療手段ない「アルツハイマー病」

Bぼけ・脳の好物「好奇心

Cぼけ・頭使うだけじゃない

Dぼけ・体&脳トレ・イキイキ相乗効果


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ぼけ@
老化速度は遅くできる


                 スポーツニッポン 2008/10/1

一年5億個減、これは「自然」

「血管性認知症」なら生活改善次第

脳は老化する。
中高年になれば、誰だって髪が白くなったり、
シワが増えたりする。
それと同じように、脳も日々着実に老いていくのだ。

その老化は「脳細胞の減少」というかたちで表れる。
40歳を過ぎると、脳細胞は10年で5%ずつ減る。
脳細胞の総数が約1000億個だから、10年で約50億個、
1年で約5億個減る。

計算上では1日に約137万個が減ることになる。
「そんなに減って大丈夫なのか」と思う人も多いだろう。
だが、そう心配することはない。
東京大学大学院の石浦章一教授は次のように話す。

「この程度の減り方なら、自然な老化現象の範囲内。
白髪やシワが多くなるのと一緒で、別に大きな支障はありません。
まあ、多少落ちてくる脳力″もありますが、
だからといって、それがボケに直結するということはないのです。
問題なのは、この脳細胞が平均以上に少なくなったり、
急激に減ってしまったりする場合。つまり、何らかの原因によって、
脳の老化スピードがグンと加速してしまうと、それがボケに
つながりやすくなるわけです」

では、この老化スピードの「差」は、いったいどこでつくのか。
順を追って説明していこう。


認知症には2つのタイプがある。


1つはアルツハイマー病。
もう1つは脳梗塞や脳出血によって起こる血管性の認知症だ。


このうちアルツハイマー病は、予防や治療の研究が
ものすごい勢いで進んでいるものの、現段階では
残念ながら治療不可能。

初期症状を多少遅らせることができるだけで、
手のほどこしようがない。

しかし、血管性のタイプであれば、原因を取り除いたり
生活習慣を改善したりすることによって「予防」をすることができる。
すなわち、自己努力によって脳の老化速度を遅くしたり、
加速を防いだりすることが十分可能であるわけだ。

「つまり、ボケるかボケないかには、普段どんな生活を
心がけているかが、大きな分かれ目になってくるのです。
脳卒中を防ぐことは、アルツハイマー病のリスクを
下げることにもつながります。
ですから、ボケが心配なら、まずは日常生活の襟を正すこと。
日頃から脳の血管を健康に保つような生活習慣を送っていれば、
結果的にはそれがボケのリスクを大きく減らすことにつながるのです」
(石浦教授)

すなわち、ボケ予防の基本は、脳の血管を健やかに保つ生活。
具体的には、高血圧や肥満などを解消し、食生活を改め、
適度な運動を習慣とし、禁煙をし、ストレスはため込まない・・・
といったことが必要となってくる。

中高年サラリーマンにとっては、
いずれもが耳が痛いことばかりだろう。
だが、こうしたことを中年期から心がけているかどうかで
「将来、ボケるか、ボケないか」が決まってくるといっても
過言ではないのである。

               (メディカルライター・高橋恭一)


血管や耳は20代から

体の老化は以外に早く始まっている。
血管や耳の老化は20代から始まっているし、
骨の老化は30代半ばから40代後半になると、
目や歯、性的機能にも衰えが目立ち始める。
しかし、こうした体の器官に比べ、
脳が老化するのはずっと遅い。

腰が曲がり、体は衰えようとも、頭がはっきりしている
老人が多いことからも分かるように、
脳は本来、体の中でもっとも衰えにくい臓器。

日頃から健全な使い方をしていれば、
70〜80歳を過ぎても元気に長持ちさせることが可能なのである。

石浦章一(いしうら・しょういち)
 東京大学大学院総合文化研究科教授。理学博士。
 専門は分子認知科学。
 著書に、現在ベストセラーとなっている
 「いつまでも『老いない脳』をつくる10の生活習慣」
 (WAC)など多数。


年をとって伸びる脳力″も

知識、経験の積み重ね
「結晶性知能」


中高年になると、年とともに脳細胞が減り、
さまざまな知的能力が衰えてくる。
だが、だからといってそう嘆くことはない。
年をとってから伸びる脳力″もあるのだ。

それが「結晶性知能」。
これは言わば、知識や経験の積み重ねで得られる力。
年を重ね、長く仕事を続けていれば、当然ながら
知識や人脈のネットワークが増える。

それを生かして問題を解決していく力であり、
この「経験知」は、年をとるほどアップするのである。

例えば、野球のピッチャーなら、年とともに速球が衰えるのは
どうしようもない。
しかし、長い経験で培った投球術を駆使すれば、
若者以上にバッターを抑えられる場合もあるだろう。

これと同じ代に、人生のベテラン選手だからこそ発揮できる、
かけがえのない脳力″・・・
それが結晶性知能なのである。


認知症の主なタイプ

・アルツハイマー病
           血管障害がないにもかかわらず起こる認知症。
           脳が萎縮し、老人斑・神経原繊維変化などが
           みられるのが特徴
・血管性認知症・・・脳梗塞や脳出血などで、脳血管障害の後遺症と
            して起こる認知症。日本では認知症の約半分を
            占める
・その他の原因・・・頭部への衝撃や外傷が原因となったり、
            パーキンソン病など他の病気が原因となる
            場合もある



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ぼけA
今は治療手段ない「アルツハイマー病」


                  スポーツニッポン 2008/10/8



@食生活 A運動 B禁煙
そして Cイキイキ生きる


4カ条でリスク減

アルツハイマー病はいまだ治療手段のない恐ろしい病気だ。
このリスクを少しでも減らす為に、今のうちから
できることはないのだろうか?
「ぼけ」の第2回は、その可能性を模索してみよう。

2030年には認知症300万人に

ぼけは、もはや誰にとっても「身近」に感じられる危機だ。
厚生労働省によれば、2005年時点での認知症高齢者は169万人。
2030年には300万人に達するといわれる。

今はバリバリの働き盛りでも、いつ自分の親がボケるか分からないし、
何十年か後には自分がボケないとも限らない。
それまで築き上げた生活がいっぺんに崩れかねない「危機」が、
すぐ間近なところで息を潜めているのである。

とりわけ、認知症のうちの約半分を占めるアルツハイマー病は、
なってしまったらもはや手の打ちようがない病気として知られる。
現状では初期段階の進行を遅らせる薬があるだけで、
予防法も治療法も確立していない。

このリスクを前に、私たちはただ指を
くわえているしかないのだろうか。
今のうちにアルツハイマー病のリスクを少しでも減らしておくことは
できないのだろうか。

これについて、東京大学大学院の石浦章一教授は、次のように話す。
「今、アルツハイマー病の研究は、世界でものすごい勢いで
進んでいます。そうした研究調査から、どうやらアルツハイマー病にも
食生活や運動などが関係しているらしいことが
徐々に分かってきています。
つまり、これで予防できる″とまではいかなくとも、
リスク軽減の為に私たちが打てる手はあるのです」

実現可能は目標持とう

では、具体的にどんなことに気をつければいいのだろう。
石浦教授は

@生活習慣病にならない食生活
A適度な運動を行う習慣
B積極的な生き方をすること
C禁煙


の4点を挙げる。

まず、肥満や高血圧、糖尿病などにならないよう、
栄養バランスのとれた適量の食事を取り、
適度な運動を定期的に行うこと。
また、「積極的な生き方」とは、
新しいことに意欲的に取り組む生活の姿勢。

特に実現可能な目標を持つことが大事だという。

もちろん禁煙もリスクを減らす為に欠かせない要素の一つだ。

10年後になるか20年後になるか分からないが、
そう遠くない将来、治療薬やワクチンが開発される可能性も高い。

「アルツハイマー病の人の脳にできる老人斑は、βアミロイドという
タンパク質がたまる事によってできます。
この物質の蓄積を防ぐ研究や、分解するための酵素を活性化させる
研究などが目下急ピッチで進められています。
また、βアミロイドのワクチン研究にも期待が注がれています」
(石浦教授)

このように、アルツハイマー病の治療へ向けて、
視界は確実に開けつつある。
だが、医療の進歩に期待をかけるだけでは心もとない。

やはり先に挙げた4項目を肝に据え、少なくとも
「今、自分たちにできることは全部やっておく」というくらいの
リスクへの備え″が必要なのではないだろうか。


「たばこが防ぐ」 ウソ

○・・・一時期、「たばこはアルツハイマー病を防ぐ」という説が
飛び交ったことがある。その理由は、アルツハイマー病になると
アセチルコリンという物質が減少するのだが、
そのアセチルコリン受容体にニコチンが結びつく為。
つまり、ニコチンが一時的にアセチルコリンの代役を果たすわけだ。
だが、喫煙が習慣化すると、本来出るはずのアセチルコリンの
分泌が悪くなり、かえって頭の働きが鈍ってしまう。
そして、結局は脳の老化を早めてしまうことにつながるのだ。
だから、脳の為にもやはり禁煙。
それが何より賢明だ。


◇アルツハイマー病のリスクを減らす4つの習慣◇

@生活習慣病にならない食生活
   栄養バランスのとれた食事を適量にとることにより、高血圧、
   肥満、糖尿病などになるのを防ぐ

A適度な運動を行う習慣
   ウオーキングなどの有酸素運動をはじめ、適度な運動を
   定期的に行う

Bたばこを吸わないこと
   たばこは脳の老化をも早めてしまう。
   健康のためにも絶対禁煙

C積極的な生き方をする
   目標を持ち、新しいことに積極的にチャレンジ。
   自分の殻にこもらずに、人や興味の輪を広げる


若年性は遺伝が関係

通常、アルツハイマー病にかかる人は、ほとんどが65歳以上の
高齢者だが、まれに40代から65歳までに発症する場合がある。
それが「若年性アルツハイマー病」だ。

まだ働き盛りのうちに発症するために、患者を抱える家族は、
生計を立て、介護をしていく上で大きな問題を抱えることになる。

また、若年性は老年性よりも進行が早く、
重症化もしやすいとされている。

ただ、若年性アルツハイマー病には遺伝素因が大きく関係していて、
老年性の場合のように誰にでも発症する可能性がある病気ではない。
だから、そうやみくもに恐れることはない。
万が一が心配だという人は、本分中で紹介した
「4つの項目」を守り、日頃の備えをできるだけ万全にするように
心がけよう。

                (メディカルライター 高橋恭一)


石浦章一(いしうら・しょういち)
東京大学大学院総合文化研究科教授。理学博士。
専門は分子認知科学。
著書に、現在ベストセラーとなっている
「いつまでも『老いない脳』をつくる10の生活習慣」(WAC)
など多数。



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ぼけB
脳の好物「好奇心」


記憶中枢に栄養あげればいくつになってもグングン成長

                スポーツニッポン 2008/10/15


新趣味で忘れる暇なし″

「ほら、あれ、あの人気ドラマに出ていた俳優だよ、
ほら、えー、誰だっけ・・・」

のど元まで名前が出かかっているのに、どうしても固有名詞が
浮かばない。こんなことが続くと、
「ひょっとしてボケの兆候か・・・」と心配にもなる。

だが、物忘れでもこうした「度忘れ」なら、そう心配することはない。
後から「そうそう、その人」と思い出せるのなら、
記憶自体が消えているわけではない。

度忘れは若い人にも見られ、脳の老化とは関係ない。

では、どんな物忘れが危ないのか。

それは、体験した事実がすっぽり抜け落ちてしまう場合だ。
例えば、昼ごはんのメニューを思い出せなくても
さして問題ないが「お昼ご飯を食べた」という行為自体を
忘れてしまうのは危ない。

こういう物忘れは、認知症の初期症状である可能性が高く、
早めに医療機関を訪ねた方がいい。

誰しも記憶力の衰えは気になるもの。
だが、そもそも年をとってから記憶力を伸ばすことなど
可能なのだろうか。

東京大学大学院の石浦章一教授は次のように話す。

「記憶中枢と呼ばれる海馬では、脳の中で唯一、
新たな神経細胞が生み出されています。
そして、こうした神経細胞が増殖し、
海馬を活性化させることができるのです。

海馬を活性化させることができれば、
記憶をつくったり出し入れする力も高まるのです。

ある程度年をとっても、海馬を鍛えさえすれば、
記憶力を高めることができるのです」


では、どうすれば海馬を鍛えられるのか。

石浦教授によれば、
まず気をつけたいのはストレス

海馬の神経細胞は精神的ショックを受けると死にやすい。
だから、うつ状態にならないよう、
ストレスをうまく受け流すことが大切だという。

また、海馬は虚血に弱い為、血管障害が起こらないよう、
食事や運動にも気を配りたい。さらに、仕事や趣味などで
新しいことに積極的にチャレンジすることも大切。

いくつになっても好奇心を抱いて学習しようという姿勢が、
海馬への刺激となるのだ。


食事、運動、十分な睡眠を

それと、忘れてならないのが睡眠。

記憶は寝ている間に固定されることがわかっていて、
良い睡眠を十分に取る事は、クリアな記憶を保つために
欠かせない条件だという。

このように、記憶力の維持には、
その人が日頃どんな生活をしているかが大きくかかわっている。

おそらく、ストレスの少ないのびのびとした環境で
規則正しく暮らし、しかも、いつも好奇心を持って、
目をキラキラさせているような人は、
年をとっても記憶力を伸ばせるし、
いつまでも高い記憶力をキープできるのだろう。

だからそういう状況を自分で意識的に
設定するようにすればいいわけだ。
新たな趣味を持つもよし。

そういう「自己設定力」があるかないかで、
人の生きる活力は大きく変わってくるもの。

中高年以降の記憶力の「差」は、
案外そういうところでついてくるものではないだろうか。

               (メディカルライター 高橋恭一)


▲兵士は萎縮

○・・・アメリカの調査では、戦地から帰還した兵士や
幼少期に虐待を受けた人の脳では、
海馬が極端に萎縮していたことが報告されている。

精神的にショックな体験をしたことが
PTSD(心的外傷後ストレス障害)を引き起こし、
常に過去の嫌な記憶を消し去ろうとしていたために、
海馬の神経細胞が壊死(えし)してしまったわけである。

このように、海馬はストレスに対してめっぽう弱い。
無用なストレスを背負いこまないように気をつけよう。


使えば使うほど

ロンドン大学のマグガイアー教授は、2000年にロンドン市内を
走るタクシー運転手たちの海馬の大きさを調べる実験を行った。

すると、ベテラン運転手は初心者に比べて
海馬が大きいことが判明した。

ロンドン市街は道が複雑に入り組んでいて、
運転手はその地理を頭に叩き込んでおかねばならない。

たくさん道を覚えたベテランほど海馬がよく発達したというわけ。



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ぼけC
頭使うだけじゃない!



体動かして予防

          スポーツニッポン 2008/10/22

階段上る・リスク下がる

スポーツで汗をかいた後、頭がスッキリすることはないだろうか。
これは、運動によって脳の血行が促された結果起こることだ。

このことからも分かるように、
脳の活動には「運動」が大きくかかわっている。

東京大学大学院の石浦章一教授は、
その関係性について次のように話す。

「当たり前のことですが、
脳と体はつながっています。
この両者はいつも連動して生命活動を遂行しているのです。
もちろん、体の活動が衰えれば、脳の活動も衰えます。
体が衰えて、脳だけ健康というわけにはいかないのです。

ですから、脳の老化を食い止める為には、
運動を習慣にして体の機能を高くキープしておくことが
とても大事になってきます。
つまり、日頃から体を動かすことが、
ボケ予防につながるというわけです」


30分〜60分

一日置き週3でウオーキングを


では、いったいどの程度の運動を行うのがいいのだろう。

「まず習慣づけたいのは、やはりウオーキングを
はじめとした有酸素運動です。
有酸素運動は週に1回ではあまり効果ありません。

また、毎日やっても、週に3〜5回やるのとそう変わりません。

ですから週3回、それも続けて3日行うのではなく、
1日置きに行うのがベストでしょう。

できれば30分〜60分、最低でも15分は行ってください。
ただ、最初から無理をするのは禁物。

心拍数100くらいの息が弾む程度から始めて、
徐々にレベルを上げていくといいでしょう」
                      (石浦教授)


とはいえ、忙しいサラリーマンは、
なかなか運動の時間が取れないもの。

そういう人は、一日に一万歩以上歩くことを目標にしたい。
一万歩は、意識して「歩こう」としないと、
そう簡単に達成できるものではない。

利用駅の一つ前で降りて歩くなど、
日常の中でなるべく歩く機会を増やす工夫をするといいだろう。

とにかく、デスクワークばかりでろくに歩かず、
一日中パソコンをにらみっ放しというのが一番いけない。

運動不足は脳の老化への第一歩。

脳の為にも、体の為にも、
意識して運動するよう心がけようではないか。


太腿鍛える

○・・・「最近、どうも脚の力が衰えてきた気がする」
という人はいないだろうか。

中高年以降は、下半身の筋力がガクンと落ちやすい。
なかでも落ちやすいのは、太腿の前側の
大腿四等筋という部分の筋力だ。

この筋肉は、普通に歩いているだけでは
中々鍛えることができないのである。

では、どうすればいいのか。

お薦めの解決法は「階段」である。
大腿四等筋は階段を上がる際、
脚を上げるのに用いられる筋肉だ。

だから、たとえ目の前にエスカレーターやエレベーターがあろうが、
選ぶべきは階段!

これだけで、この下半身の筋肉の衰えをかなり防ぐことができる。
早速、今日から実践されてみてはいかがだろうか。


「最大酸素摂取量」高水準キープ
脳の栄養素″


例えば、脳への酸素供給を考えてみよう。
脳は酸素と糖分で動いている。

だから、酸素供給量が下がれば脳の活動も鈍り、
供給量が上がれば脳の働きも良くなる。

そして、その供給には体にどれだけ酸素を取り込める力があるか。
最大酸素摂取量がどれだけあるかということが問題になってくる。

ちなみに、この最大酸素摂取量は、放っておけば
年とともにどんどん低下してしまう。

当然、脳に行き渡る酸素量も年とともに減ることになる。

しかし、運動を習慣にしていれば、摂取量を落とさずに、
高水準に保つことができるのだ。

つまり、運動機能を高くキープしていれば、
脳にも高いレベルで酸素を送り続けることができる。

そして、それが結果的に脳の老化にブレーキをかけることに
つながっていくわけである。


筋力UPは年齢と関係なし

筋力は普段から鍛えていないと、どんどん低下してしまう。
とりわけ中年以降、ろくに運動をしないままでいると
加速度的に減ってしまうのだ。

だから、年をとればとるほど、
筋力をいかに保つかが大切になってくる。

もちろんそれは、脳の老化を防ぐためにも、
たいへん大切なことだ。

ありがたいことに、筋力は鍛えさえすれば年をとってからでも
増やすことができる。

筋肉だけは、年齢に逆らわせることができるのだ。
だから、今からでも遅くはない。

いつまでも若々しい体と脳をつくるため、
運動を習慣化して、
できるだけ筋力を増やしておこう。


              (メディカルライター・高橋恭一)



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ぼけD

体&脳トレ

イキイキ相乗効果


                 スポーツニッポン 2008/10/29

生活習慣10項目

ボケないという事は、脳を老けさせないということ。
そして、脳を老けさせない為に大切なのが、
体を老けさせないことだ。

どちらか一方ではなく、
脳と体の、両方の健康を気に掛けなければダメなのである。

では、そのためには日頃からどんな生活を心掛ければいいのだろう。

東京大学大学院の石浦章一教授は、
「脳にも体にも効果のある生活習慣」として
次の10項目を挙げている。

順に紹介させていただくことにしよう。


@週に2,3回以上、1回30分以上の運動をする

運動不足はぼけへの入り口。


とにかく、ウオーキングやジョギングなどの
有酸素運動を行う習慣をつけよう。

50代前の人は、腹筋や背筋などの筋トレも織り交ぜるといい。

A食生活に気をつけ、食べ過ぎない

生活習慣病にならないような栄養バランスの取れた食事が基本。
量は腹八分目」がちょうどいい。


Bストレスをうまく受け流す

過重なストレスは脳も体もダメにする。
自分なりの解消法を持とう。
また、物事にあまりこだわらないことも大事。


C人とのコミュニケーションのある生活

自分の殻にこもってはいけない。
生活の身近なところに話し相手を持ち、
他人と積極的にコミュニケーションを取ろう。


D好奇心を持って、新たなことに挑戦する

脳は常に新鮮な刺激を求めている。
自分が経験してこなかったこと、
興味を持てそうな事を見つけてチャレンジを。


E学習を続ける

いくつになっても「学習」は大切。
「新しいことを学び取ろう」という姿勢は、
記憶力を高くキープすることにも繋がる。


F目標を持つ

何事も目標があってこそ頑張れるもの。
目標へ向かう気持ちが脳を活性化させる。


G自分に報酬を与える

やる気は、報酬を期待することで生まれる。
自分への報酬を設定してモチベーションを高めよう。


H本を読む習慣

読書は脳の大切なサプリメント。
その習慣を途絶えさせないことが大切。


I意識的に段取りする

仕事でも趣味でも、先を読んで意識的に
段取りをつけようとすることが、
脳の活性化につながる。

いかがだろう。
どれもそう難しいことではない。
石浦教授は
「こうした習慣を行っているかいないかで
脳も体も健康で長生きできるか決まってくるのです」と述べている。

つまり、今どういう生き方をするか、
その考え方や行動次第でその人の「老い」の状況が
変わってくるのである。


「まだ先・・・」ダメ

「まだ先のことだから・・・」などと、
うそぶく余裕はもはやない。

05年時点での65歳以上の老人の占める割合は人口の20%。

これが50年には人口の40%を占めるようになるといわれる。
こうした超高齢化社会において、
より幸福な人生をまっとうするため、
今、一人一人がどう生きるか・・・
私たちはその選択を突きつけられているのではないだろうか。


              メディカルライター・高橋恭一


40、50代で「備え」→定年後憂いなし

サラリーマンにとって、「定年」は人生の一大転換期だ。
そして、それは脳にとっても大きな変わり目となる。

なにしろ、それまで何十年と通った会社に
行かなくてもいいことになるわけだ。

目の前から仕事や目標、意欲、生きがいといったものが失われ、
呆然としてしまう人もいるかもしれない。

何も手を打たなければ、
ぼけが早まってしまう可能性だって十分にある。

だからこそ、定年前の40代、50代のうちから
「準備」をしておくことが必要なのだ。

本文で示した10項目は、その備えとして
どれも不可欠だが、中でも人生の目標を設定したり、
新たなことに挑戦したりする作業は、
早めに着手しておきたい。

その備えがいかに整っているかで、定年後の人生の
「充実度」は大きく変わってくるのではないだろうか。


「好奇心」は親譲り

○・・・好奇心が強いかどうかには、
どうやら遺伝が関与しているらしい。


何かをする時、それまで他人がやっていたのとは違う新しい方法で
やりたがったり、全く未経験のことに進んで足を踏み入れたりのだ。

つまり、「新奇性追求」傾向が高いか低いかは
親譲りというわけである。

だが、こうした性格傾向は、もちろん環境によっても
大きく変わるもの。

「どうも最近、好奇心が衰えた気がする・・・」という人は、
意識的に自分を目新しい環境に置くようにしてはいかがだろうか。


石浦章一(いしうら・しょういち)
東京大学大学院総合文化研究科教授。理学博士。
専門は分子認知科学。
著書に、現在ベストセラーとなっている
「いつまでも『老いない脳』をつくる10の生活習慣」(WAC)
など多数。