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子供の脳疲労
子供の睡眠不足は脳に負担
 
 子供の睡眠不足、脳に負担(疲労と病気)

                  読売新聞 2010/9/22

 関東地方に住む予備校生の男性(19)は、
 中学校3年生の頃から、ひどい疲労感に襲われ、
 学校に通えない日が多くなった。

 病院を何ヶ所も回ったが検査では異常がみられず、
 うつ病などの精神科の病気でもないとの診断。

 2009年4月、
 「兵庫県立子どもの睡眠と発達医療診断センター」(神戸市)
 を受診したところ、
 「小児慢性疲労症候群」との耳慣れない病名を告げられた。

 小児慢性疲労症候群は、子供で最低3ヶ月以上、
 睡眠や休養でも改善しない疲労が続き、
 日常生活に大きな支障をきたしているが、
 血液検査などでは異常がみられない場合をいう。

 同センターには、睡眠に問題を抱えた不登校児の受診が
 年間薬200人おり、うち半数以上が当てはまる。

 「大きな要因は小学校時代の睡眠不足」という。

 男性は、中学受験のために小学4年生から塾通いを始めた。
 6年生になると帰宅は午後10時過ぎ、就寝は午前1時の生活。

 中学では野球部に入り夜遅くまで練習に明け暮れていたが、
 中3の朝、突然、頭痛と目の裏の痛みに襲われた。

 高校には進学できたが、体がだるく「いつも斜めに傾いている」
 感じで、夕方まで起きられない日もしばしば。
 登校しても机で眠り込んでしまう。

 同センター長の三浦輝久さんによると、
 睡眠には傷んだ脳の神経を修復する働きがある。

 睡眠時間を削る生活が続くと、不足分を補おうと
 脳が過剰に睡眠をとろうとし、
 かえって朝目覚められなくなるという。

 三池さんは
 「平日の朝に目が覚めない日が続いたり、
 休日に昼頃まで寝ていたりする子供は要注意」
 と話す。

 毎日1時間でも早く寝るように心がけ、
 2週間程度しても改善しない場合は、
 専門家に相談すべきだという。

 また、平日でも正午から午後3時頃までの間に、
 10〜15分程度昼寝することで、
 睡眠欠乏状態を予防する効果が期待できる。

 症状が重い場合は、入院して生活のリズムを
 取り戻す治療が必要になる。

 この男性は昨年夏、同センターに入院。
 朝の起床時に合わせ、晴れた日の窓際の明るさに該当する
 5000〜7000ルクスの光を浴びた。

 午後には室温60度程度の低温サウナに15分間入り、
 体温を調節して夜眠りにつきやすくする治療を受けた。

 「寝れば疲れがとれることが徐々に実感できるようになった」
 と話す。

 三池さんは
 「子供の睡眠不足は脳の発育を妨げる恐れもある。
 早寝早起きを心がけてほしい」
 と強調する。