Watch Care 手巻・自動巻
機械式腕時計の動くしくみ
 機械式時計は、人の手でリュウズを回してゼンマイを巻き上げる「手巻式」と時計を腕につけて腕の動きによって時計内部の回転錘(ローター)を動かしゼンマイを巻き上げる「自動巻式」の二つの種類に分類されます。
 いずれの時計も動力源にゼンマイを使用し、巻き上げられたゼンマイがほどける力を利用して回転往復運動に換え、
歯車に伝えて針を動かします。
 
機械式腕時計の精度
 機械式腕時計は機種や使用年数にもよりますが、1日に10秒〜60秒程度の進みや遅れが生じます。 従って、ときどき時刻を合わせることが必要です。
 
機械式腕時計の合わせ方
 機械式時計は、クォーツ時計と機構が全く異なります。 時刻を合わせる際には、リュウズを引いて分針を5分〜10分位手前にしておき、そこからゆっくり進めて正しい時刻に合わせ、最後にリュウズを押し込んで元に戻します。
 リュウズを引いたときに秒針が止まる時計は、秒合わせをすることができます。 12時位置に秒針がきたタイミングでリュウズを引き時刻合わせをし、時報とともにリュウズを元の状態に戻します。(秒針の止まらない時計は秒合わせはできません)
 
秒針の動き方
 クォーツ時計の秒針は1秒毎に止まって秒を刻みますが、機械式時計の秒針は小刻みに動くのが特徴です。 
特に「ハイ・ビート」などと呼ばれる高振動型の時計は、非常に滑らかに運針します。
 
ゼンマイ巻き上げのコツ
 手巻式、自動巻式いずれの時計の場合でも、毎日同じ時間にゼンマイを巻き上げるようにすると、精度が安定してきます。 リュウズを巻くときは、指に伝わるゼンマイの感触を確かめながらゆっくりと巻いてください。 手荒な巻上げは故障の元になります。 また、間違っても水で濡れた手でリュウズ操作はしないでください。 これはクォーツ時計の場合も同じです。
 
精度を維持するために
 機械式腕時計はどんなに高価な時計でもクォーツ時計に比べると精度は劣ります。 しかし、毎日のちょっとした気配りで精度を維持することは可能です。
 
 ・落下や衝突などの衝撃には十分ご注意ください。
 ・低温や高温になる場所に置かないでください。(適温は5℃〜35℃です)
 ・汗や水に濡れたまま放置しないでください。 サビの原因です。
 ・磁気に気をつけてください。 時計内部の部品のほとんどは金属でできています。 強い磁気を受けると、一時的な
  遅れ、進み、止まりが生じることがあります。
 ・定期的に分解掃除をしましょう。 クォーツ時計と違い、機械式時計は油を消耗します。 油渇きを起こしていてもしば
  らく時計は動いていますが、部品の磨耗は極端に早まります。 完全に止まってから分解掃除をするのではなく、定
  期的に行うことによって、将来永きにわたって精度を維持することができます。
 
分解掃除(オーバーホール)のおすすめ
 時計の内部に侵入した湿気やほこり、汚れは機械や時計本体にサビを発生させたり、また、長期の使用によって油渇きが生じると、ゼンマイの持続時間が短くなったり、精度が低下することがあります。 ご使用の機械式時計にもしこのような症状が現れたら、分解掃除が必要です。
 定期的な分解掃除は「人間ドック」のようなものです。 常に良いコンディションを維持するために、熟練した技術者が部品を一つ一つ細部まで点検し、洗浄して汚れを取り除き注油や調整を施します。 機械式時計における注油は、部品の磨耗を軽減させるための大変重要な作業です。
 分解掃除をしないまま時計を使用し続け、いよいよ止まってから修理に出すと、消耗した部品の交換などで思いのほか修理代が高くつく場合があります。 将来にわたって安心して永くご愛用いただくために、当店では、毎日ご使用の時計の場合は、三年に一度程度の分解掃除をおすすめしています。
 
機械式腕時計に関するQ&A
Question 祖父から貰った古い手巻式時計ですが、なかなか時間が合いません。
Answer (部品の消耗などの)経年変化や定期的に分解掃除をしていなかった、など原因はいくつか考えられます。 
当店か最寄の時計店にご相談ください。 ただし、クォーツ時計のような正確さは機械式時計にはありません。 機械式時計ゆえの誤差は容認いただきたいと存じます。
Question 時計を腕につけている時とはずしておいて置いた時で精度が違うのですが?
Answer 機械式腕時計の精度は、日々の腕の運動量や使用環境、湿度や気温などの条件によって変化します。 
また、時計の置き方によっても重力のかかり方の違いから精度は変化します。
Question 自動巻式時計を普段つけているのに、置いておくとすぐに止まってしまうのですが?
Answer 便利なものに囲まれた現代生活では、日々の運動量が不足しがちです。 このような場合にはゼンマイの巻上げ不足が考えられます。 不足分をリュウズ操作で巻き足したり、手を振るなどして補う必要があります。 
自動巻式時計だからといって、置いておいて自動的にゼンマイが巻かれる訳ではありません。
前のページへ戻る