パキスタン人農業研修員受け入れ計画案にもとづき、2003年5月、飯島町国際協力会会員橋場みどりは、リンゴの苗木をたずさえ、パキスタン、ゴジャール地区ムルフン村を視察しました。
ゴジャール地区全体の開発モデルとして注目されるムルフン村未開発地区を含む全体の開発マスタープランの視察に、橋場裕二が同行しました。
ムルフン村は、全く想像もしなかった岩山に囲まれた村でした。テレビでは、そんな外国の風景は見慣れていたはずなのに実際に目にした時、グランドキャニオンとアルプスが一緒になったような岩山が迫ってくる風景に言葉がありません。
豊かな緑に囲まれて生活している私達にとっては、緑があることがあたりまえのこと、何もしなくても自然に生えてくる物です。それがここでは違います。
緑豊かな大地に生活していくのではなく、岩と砂の大地に緑を作って生活してゆく所だったのです。
何もかもが不足している貧しい村です。木々も穀物も雑草さえも乏しく貴重なのです。
雑草さえ作って行かなければならないとは、雑草は生えてくれては困る邪魔物でしかない私達の生活では考えられないことです。
驚きの次にくるのは、大きな溜息です。なんと気の遠くなるような時間をかけ困難な努力をしてきた民族なんだろうと。
こんな貧しい生活が存在することも驚きですが、その生活は貧しさに負けることのないきちんとした美しい生活です。村人は人懐っこく信仰心に厚く、勤勉であり、年長者を尊び子供の躾も厳しい。
そして今、日本では失いかけている共同体があります。
かつての日本を見ているようです。妙に懐かしく、安心できたのはそんな彼らの生活からかもしれません。
しかし、ムルフン村は何もかも不足している村です。現在より農業収益を上げる事は皆無です。農業収益をあげる手立てとして技術力の向上は必至です。
今、ムルフン村で大きな期待を寄せている事業にリンゴ栽培による収益の向上があります。
この世界に誇れる飯島町のリンゴ栽培技術をムルフン村の皆様に伝えることができるならムルフン村にとっては、大きな希望と収益を実現できることと思います。また、飯島町のリンゴ農家が抱える問題についても解決の糸口となることも期待できます。
この計画について是非々々、町のご理解とご協力をお願い致します。
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