当院は、2年間の初期研修を終了して臨床に必要な基本的な技能と知識が修得された医師を対象として、内科(消化器、呼吸器、神経)、外科(呼吸器外科、消化管と肝胆膵外科)、小児科(小児神経)の7コースについて、後期研修プログラムを用意しています。
診療科研修概要 |
| 卒後3年目 | 卒後4年目 | 卒後5年目 | 卒後6年目 | 卒後7年目 |
| 消化器内科専門コース | 内科系基礎プログラム | 消化器内科専門プログラム |
| 呼吸器内科専門コース | 内科系基礎プログラム | 呼吸器内科専門プログラム |
| 神経内科専門コース | 内科系基礎プログラム | 神経内科専門プログラム |
| 消化器外科専門コース | 外科系基礎プログラム | 消化器外科専門プログラム |
| 呼吸器外科専門コース | 外科系基礎プログラム | 呼吸器外科専門プログラム |
| 小児神経専門コース | 小児科基礎プログラム | 小児神経専門プログラム |
I)内科系の後期研修について
当院では呼吸器内科、消化器内科、神経内科の3科が連携をとりながら、国の政策医療を中心とする専門的な医療を行っています。最初の3年間の基礎プログラムでは、この3科を中心としたローテイションを行い、偏らない内科的な知識と技術を身につけるとともに、当院が力を入れている在宅療養支援を通じて地域医療の実践を学びます。循環器など、当院に専門科ない領域の研修は、院外協力施設(国立病院機構松本病院など)で行います。個々のローテイションの期間や研修内容については、本人と各科の研修責任者間の相談により、本人の将来的な希望を尊重した柔軟なカリキュラムの作成と弾力的な運用を図ります。基礎プログラムが終了すると、消化器、呼吸器、神経内科のいづれかの専門プログラムに入り、当該診療科のスタッフとして固定して研修を行うことになります。研修の終了時には、それぞれの学会の認定専門医資格を取得して、専門医として自立することが目標です。
2)内科系基礎プログラムの内容
[研修内容]
内科疾患の総合的な診断と治療
消化器、呼吸器、神経内科疾患の診断と治療
施設外協力施設での循環器、腎臓、血液内科の研修
病診連携の実際
内科二次救急施設としての救急疾患への対応
[取得手技]
内科の診療手技一般
放射線検査の読影(頭部、胸部、腹部のCT,MRIなど)
消化器の検査(消化管造影、内視鏡、腹部超音波など)
呼吸機能検査の実際と解釈
人工呼吸管理
神経学的診察法と基本的な神経生理検査(伝導速度、脳波など)
3) 内科専門プログラムについて
〈消化器内科〉
担当指導医
| 小林正和 | 金沢大 平3 | 日本肝臓学会認定医、日本消化器内視鏡学会認定医、日本消化器学会専門医 | 肝臓、消化器、内科一般 |
| 菅 智明 | 信州大 平6 | 日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医 | 消化器腫瘍、食道胃静脈瘤の内視鏡治療、消化器系の内視鏡診断 |
[研修内容]
消化管内視鏡による診断と治療
閉塞性黄疸に対する診断と治療
ウイルス性肝炎の治療
肝癌の診断と治療
消化管癌に対する化学療法
[短期取得手技]
消化管内視鏡検査(上部消化管、下部消化管)
ERCP(逆行性膵胆管造影)
消化管造影検査
腹部超音波検査
[指導医からの一言]
ジェネラルに対応できる消化器の専門医を育成します(小林)。
〈呼吸器内科〉
担当指導医
| 早坂宗治 | 信州大 昭63 | 日本気管支学会認定医 | 呼吸器一般 |
研修内容
肺結核および肺外結核の診断と治療
肺癌の診断と治療
びまん性肺疾患の診断と治療
気管支喘息および慢性閉塞性肺疾患の診断と治療
呼吸器感染症の診断と治療
短期取得手技
呼吸機能検査
気管支鏡の基本的手技
胸腔穿刺および胸腔ドレナージ
気管内挿管および人工呼吸管理
[指導医からの一言]
当院には結核病床があり、呼吸器内科医として貴重な研修が経験できます(早坂)。
〈神経内科〉
担当指導医
| 大原慎司 | 東北大 昭55 | 日本神経学会認定専門医、米国神経学会認定専門医、日本神経病理学会評議員、信州大学臨床教授 | パ−キンソン病、脊随小脳変性症など神経変性疾患、不随意運動、末梢神経疾患 |
[研修内容]
急性の神経筋疾患の診断と治療
パーキンソン病、脊髄小脳変性症、筋萎縮性側索硬化症などの慢性進行性の
神経変性疾患の診療と在宅療養支援
内科系慢性疾患の神経筋合併症の診断と治療
脳血管障害については、ストロークユニットがある院外協力施設での研修
認知障害(痴呆)の診断と治療、治験への参加
[短期取得手技]
神経生理検査(神経伝導速度、筋電図、脳波など)の手技と読み
神経病理検査(筋生検・神経生検・brain cutting)の手技と組織所見の読み
神経放射線検査の読影(MRI,CT,SPECTなど)
神経心理検査法
[指導医からの一言]
オールラウンドな神経内科医をめざそうとする方を歓迎します(大原)。
II) 外科系の後期研修について
1)当院での外科系研修について
2年間の基礎プログラムの後に、特に当院の特色の専門医療である呼吸器および肝臓の外科専門医育成のプログラムを準備しています。
2)外科基礎プログラム
[研修内容]
一般外科、消化器外科および呼吸器外科の院内研修
希望により麻酔科、整形外科の院内研修
施設外協力施設での心臓血管外科、小児外科の研修
[短期取得手技]
外科広範囲の基礎的知識および手技の習得
特に消化器外科および呼吸器外科に関しては、胃切除、大腸切除、肺切除の手
術手技の習得
麻酔手技の習得
3)専門プログラム
〈呼吸器外科〉
担当指導医
| 矢満田健 | 富山医薬大 昭61 | 日本外科学会専門医・指導医、日本呼吸器外科学会専門医指導医・評議員、日本胸部外科学会認定医、日本肺癌学会評議員 | 肺癌、縦隔腫瘍の外科、嚢胞性肺疾患の外科治療 |
[研修内容]
原発性肺癌・転移性肺腫瘍等の肺悪性腫瘍
自然気胸、続発性気胸等の肺のう胞性疾患
膿胸等の炎症性疾患および縦隔腫瘍の臨床
[短期取得手技]
肺癌に対する葉切除、全摘等の手術手技の習得
気胸等の嚢胞性肺疾患に対する胸腔鏡下手術手技の習得
膿胸等の炎症性疾患に対する手術手技の習得
これらの疾患の術前術後管理
[指導医からひとこと]
手術症例は豊富で、短期間で十分な臨床経験が可能です。さらに専門医を目指して、学会発表、論文発表を行えます(矢満田)。
〈消化器外科〉
| 北村 宏 | 信州大 昭61 | 日本外科学会指導医、日本外科学会認定医、日本超音波医学会専門医 | 肝胆膵の外科、消化器外科、腹部体表血管の超音波診断 |
[研修内容]
胃癌、大腸癌、肝臓癌、膵臓癌、乳癌等の悪性腫瘍の外科的治療
胆石症、ヘルニア、虫垂炎、腹膜炎などの腹部疾患の外科的治療
[短期取得手技]
胃切除術、結腸切除術、胆嚢摘出術、膵臓摘出術、膵頭十二指腸切除術、肝切
除術、痔手術、ヘルニア手術等の手術手技の習得およびこれらの術前術後管理
[指導医からひとこと]
一例一例を大切にして臨床から学ぶ姿勢を修得できるようにします(北村)。
III) 小児科の研修について
1) 当院の小児科の後期研修について
当院は小児慢性疾患や重症心身障害に対する医療の専門病院としてその役割を担っており、同時に松本市の小児二次救急当番病院として、小児の急性疾患の診療も行っています。後期研修の最初の3年間は、急性疾患をはじめとする小児科診療全般について、院外研修協力施設とも連携しながら、幅広い研修をめざします。その後の2年間に、小児神経領域の専門研修を行います。ここでも専門施設への研修をとりいれながら、より高い専門性を目指した研修となるように指導します。いづれの期間においても、研修者のニーズにあったプログラムとなるようにコーディネイトをして実施します。
2) 小児科基礎プログラム
[研修内容]
小児疾患の総合的な診断と治療
小児救急疾患の診療
在宅および入所の重症心身障害児・者の診療
小児神経疾患の診断と治療
小児心身症の診断と治療
[短期取得手技]
小児の診察法一般、小児神経所見のとり方
小児の成長と発達の評価、健診
小児の血管確保、髄液穿刺、骨髄穿刺、気管内挿管などの手技
腸重積、そ径ヘルニアの非観血的整復
新生児の診療
小児X線撮影の読影、心エコー、腹部エコー
小児神経放射線の読影
小児脳波の読み
3) 小児神経専門プログラムについて
担当指導医
| 石田修一 | 信州大 平7 | 日本小児科学会専門医 | てんかんの診断と治療、発達障害 |
[研修内容]
小児神経疾患の診断と治療
在宅および入所の重症心身障害児・者の診療
福祉制度の理解
重症心身障害児・者への療育
一般小児科診療
[短期取得手技]
小児の神経所見・発達の評価法
小児の神経生理検査
小児の神経心理検査
小児神経放射線の読影(CT,MRI,SPRCTなど)
[指導医からひとこと]
小児の発達を診ることの意義深さを感じることのできる研修でありたいと思っています。
IV)院内共通領域研修
・ 院内morbidity & mortality conference (月1回)
・ 呼吸器内科、外科、放射線科合同カンファレンス(各週)
・ 消化器内科、外科合同カンファレンス(各週)
・ 在宅医療研究会(年6回)
・ 医療安全講習会(年2回)
当院での後期研修に関心をお持ちのかたは、下記までご連絡ください。
研修担当責任者(診療部長) 大原慎司 neuro@cameo.plala.or.jp