小容量型浄化槽(いわゆるコンパクト型)の販売が開始されて随分時間が経過しました。
このコンパクト型は、二次処理に担体流動や生物濾過方式を用いて処理性能を向上させ、、全体容量を旧告示型の約70%にしています。従って設置スペース、残土処分など施工性で優位であり、現在では総出荷台数の80%にものぼっています。
製造メーカーごとに生物処理の方式や名称、槽内部の構造や送風機のタイマー設定等が微妙に違いますが、その基本は一緒です。
そこで、担体流動と生物濾過の設計思想を勉強してみましょう。
■どうしたら槽容量を小さくできるのか
・微生物の量を増やせば、流入するBODが同じなら、早く処理できるだろう。
・早く処理できるなら、滞留時間が短くてすむから、槽の容量は小さくなるだろう。
■簡単に考えれば
・接触材の間隔を小さくし、同じ容量でも、生物膜が付着できる面積増やしたらどうだろうか。
■その問題は
・生物膜が厚く付着すると、接触材の間隙がン微生物で閉塞してしまう。
・するとこの接触材は石ころと同じで、内部が全く機能しなくなる。
■そこで
・生物膜が付着するもの(担体という)を常時流動させながら、お互いが擦れるようにしたらどうか。
・担体が小さければ小さいほど生物が付着できる面積は増大するはずだ。
■ところが
・担体が擦れて剥がれた生物膜を分離しなくてはいけない。
・ところが、この剥がれた微生物はどう言う訳か沈殿しにくい。すると、沈殿槽の容量が大きくなってしまう。
■じゃー、強制的に濾過してしまえ。
・そうすれば沈殿槽も要らないし、透視度も向上する筈。
・でも、濾過は捕捉した浮遊物質で必ず閉塞する。定期的に逆洗が必須になる。
・逆洗は濾材(担体)をばらばらにして洗浄する。空気も併用して担体を「芋洗い」すると効率がいい。
・でも、従来のようなブロワと浄化槽本体を1本の空気配管で繋ぐだけ。という工事では済まなくなる。
こうして出来上がったものが「担体流動+生物濾過」です。以上の思考プロセスをじっくり読んで下図をみてください。これが生物濾過の工程図です。

生物濾過といってもこの図は濾過そのものです。担体の大きさ、比重、材質、細孔径。逆洗の回数、時間、逆洗水量・・・・、いろいろと微妙な検討がなされています。